【相原友子】
良かった。
私はホッと胸を撫で下ろした。
1年1組の教室は、綺麗に手入れされていて、今にも授業が出来るのではないか?というくらいだ。
並べられている机や椅子の高さから、自分たちと同じ中学生で、ここが中学校だと分かった。
「とりあえず座ろうぜ」
そう言って間宮くんが椅子に座ると、まだ事態に追いつけない私たちも、それにならう。
恐らく率先して座ってくれたんだろう。
間宮くんには決断力がある。たまに無謀な時もあるけど、それをカバーするのが__。
「いや、みんな近くに集まらないか?」
安藤くんが言った。
そうだな、とすぐに間宮くんが立ち上がり、男子が机を、女子が椅子を運ぶよう指示が出た。なにか作業をしていたほうが、余計なことを考えなくてもすむ。
2人の計らいによって、机を後ろに運び、あいたスペースに丸く椅子を並べた。
私たちは誰ともなく座る。
これなら、互いの顔が見えて安心だ。
私は寺脇さんを隣に座らせ、待った。安藤くんがなにか喋ってくれるのを、恐らく全員が待っていた。
しばらく考え込んでいる様子だった安藤が顔を上げる。
「はっきり言って、俺にもなにがなんだか分からない」



