悪魔の運動会



【樋口美咲】


相原友子は、晴れやかな顔をしていた。


失格者となることが、この上ない喜びだとでも言うように。


あれだけ木崎涼子を焚き付けていたにも関わらず、いざ蓋を開けてみると、自分に投票していた。


自分が落ちてまで、手に入れたいものは何だったんだろう?


翳りゆく校庭を眺めてながら、私は思い出していた。


大きく円を描いて回っていた、大縄を。


私の後ろで跳んでいた、大野信吾を。


いつも信吾は私の後ろに居た。


私がそれに気づかないことも多々あったはず。


見ているのに、それを悟られないように気を使うからだ。あんな大きな体を隠すなんてこと、無理な話だというのに。


信吾もきっと、相原友子と同じ、憑き物が取れた顔をしていただろう。


私が落ちるのを代われるのなら、それで本望だと。


だから私は、勝たなければならない。


勝ち残らなければならない。


最後の1人に__。