【寺脇リカ】
やっぱりクソ真面目な安藤直人は自分に投票した。
これで同数に持ち込むことには成功したが__?
決選投票?
画面には目を戻すと、私と安藤の名前だけが映し出されていた。
でも同じじゃないか?
元々、私たち2人にしか票は入っていないのだから。
また投票したところで結果は同じだ。
それとも、無記名投票ができないとか?それなら私の負けになる。
いや、できなくても安藤は押さないはず。
そのバカみたいに高い志には感服するが、そのお陰で私は助かっている。
決選投票とは一体?
「決選投票を行います。紅組の安藤直人と寺脇リカの2人を、白組の皆さんで投票し直して下さい。失格者となるほうを投票願います。尚、無記名投票は認められません」
「__うそ」
思わず呟いた。
まさか、敵のチームが投票するだなんて。
それって、それって、私の勝ちじゃない?
笑いが込み上げてくる。
腹の奥底から、抑えきれない昂(たかぶ)りが溢れ出してくる。
こんなことってある?
絶体絶命のピンチに、奇跡が起きるなんて!
やっぱり神様は、虐げられてきた私の味方なんだ。だって、白組は安藤を落とすに決まってる。安藤さえ居なければ、競技に負けることはない。
あぁ、なんてことなの⁉︎
高らかに笑った。
勝利を祝福して。



