【間宮旬】
えっ⁉︎と誰もが驚いた。
今やウサギは、女子のパートを踊っている。
失格になるのは女子だと思われたが、これは予断を許さない。
回ってお辞儀をし、次のパートナーへと移り変わる時、また男女が入れ替わった。
それからも何度となくポジションを変え、誰が落ちるのか全く分からない。
当然、男女めちゃくちゃに踊ることとなり。
「マジ、お前と踊るなんて最悪だな」
戸田裕貴が俺の手を握る。
「それはこっちのセリフだ」
俺も握り返す。
あくまでステップは軽やかに、表情もにこやかに、ただ手だけに全神経を集中させ、力比べを行う。
「一度、お前とはサシでやらねーとな」
手がもげそうなくらい、力を込めてくる。
「いつだって相手してやるよ」
俺も負けじと握り潰す。
力の入りまくったフォークダンスを終え、次のパートナーへと移っていく。
誰が失格者となる可能性もある。
ウサギの位置と動向だけを警戒する俺たちだったが、音楽はいつ途切れるのかが分からない。
ウサギが離れていったとしても、6組だけで踊るダンスは、アッという間に一周してしまう。
地味な動きとはいえ、着実に積み重なる疲労感。
早く終わってほしいような、ほしくないような__。
しかし、終わりは突然やってきた。



