「おい安藤‼︎一体どうなってるのか説明しろや‼︎」
強引に輪に突っ込んできたのは、戸田裕貴だ。
髪の毛を金髪に染めた裕貴は、噂では既にヤクザの組員にスカウトされているという、札付きの悪。
子分の野々村哲也と、自分の女だと豪語する森本瞳を引き連れて絡んでいる。
「いや、俺もまだ分からない。あまりに情報が少な過ぎて__」
「グタグタ言ってねぇーでなんとかしろや‼︎」
今にも殴りかからんという裕貴の前に、旬が立ちはだかる。
「なんだ間宮、ヤンのかぁ⁉︎」
「俺、今、誰か思いきり殴りたい気分なんだ」
旬が指の骨をポキポキと鳴らす。
そんな一触即発の空気を破ったのは__。
「ねぇ、なにか聞こえない?」
涼子の問いかけに、裕貴までが押し黙った。
確かに、雑音が耳につく。
コツンコツンと、なにかを叩く音。
そして咳払い。
これはマイクだ。
きっと、校内放送が始まろうとしている__。



