拉致⁉︎
その2文字が与える衝撃に、僕たちは息を呑んだ。
ドラマや映画の中の話が、現実に起きたというのか?
「色んな情報から整理すると、催眠ガスで眠らされここに連れてこられた。携帯を没収されているため、連絡を取ることもできない。恐らくガッキーはそれを知っていた、だからバスから降りたんだ」
直人が語る現実は、生徒である僕たちを打ちのめす。
「そんな、ガッキーが俺たちを売ったのかよ⁉︎」
「なんのために⁉︎」
「てかここ、何処だ?」
最後の問いかけに、一同は辺りを見渡す。
学校であることは確かだ。
どうやら山奥にあるようで、周囲には緑しかない。
でも__四方を金網のフェンスが高々と取り囲んでいる。
「__廃校?」
そう言葉を発したのは、木崎涼子だった。
いつも直人の側にいる、クラス公認の恋人同士。
でもそうかもしれない。ひっそりと佇む校舎からは、全く人の気配が感じられないからだ。
それなら当然、次のクエスチョンが浮かぶ。
どうして廃校に連れてこられたのか?
一体、誰が?
なんのために?



