ナイフを河原に捨ててきた。




…まだCielだと知られたくないらしいな、私は。




そんな自分を自嘲して、黒狐の倉庫の入口にもたれ掛かる。




避けきれなかった組員の拳があたったところが痛いな。






…黒狐のやつらは、私を見捨てずにいてくれるだろうか。







そんなことを思いながら、私の意識は途切れた。