「あの人…あんまいい噂聞かねぇんだ。…黒狐を潰そうとしてるとか」 …あながち間違ってはいない。 いや、潰れるかどうかは私次第なのか。 「…そ、っか。ねぇ、蓮真?」 「どうした?」 低く、透き通った蓮真の声が胸をしめつける。