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「雅、大丈夫?」


お母さんの声がして目を覚ました。


体中から汗が噴き出していて気持ちが悪い。


勢いよく上半身を起こして周囲を確認したが、もちろん3人の姿はなかった。


「すごくうなされてたわよ?」


心配そうにあたしへ向けてそう言うお母さん。


「大丈夫だから……」


そう答えてホッと息を吐き出した。


悪い夢だった。


まるで現実で起こったようにリアルな夢。


「それならよかった。ちょっとお菓子を食べ過ぎよ?」


お母さんはそう言い、お菓子のゴミを両手に抱えてあたしの部屋を出たのだった。