今日1日泣けば明日にはスッキリしているハズだった。


そうすればまた学校へ行くことができる。


そう思ったのだけれど……泣くより先に空腹感の方が勝っていた。


両親が家を出たのを確認してキッチンへと向かう。


お母さんが作ってくれたお粥があることに気が付いた。


シャケのいい香りが食欲をそそった。


こんなに傷ついているはずなのに、お腹が空いている自分に呆れてしまう。


楠葉はダイエットの為に食べないと言っていたけれど、あたしにはそんなの無理だった。


お粥をあっという間に食べ終えて、同時に強い後悔に襲われた。


あたしが家でグズグズと泣きながらご飯を食べている間にも、あの2人は綺麗になることに余念がないのだろう。