加工アプリ

友達だと思っていたのはあたしだけだった。


あたし、1人だけだったんだ!


もう一冊引き抜いて破り捨てた。


高校に入学してから築いて来た関係がどんどん消えて行く。


「あたしなんかが、あの2人の友達になれるわけがないじゃん!」


雑誌を破りながら自分自身に怒鳴りつけた。


舞い上がり過ぎていた。


2人の本性を見抜けなかった。


完全に騙されていた。


それは、きっと2人のせいだけじゃない。


足元には無数の紙屑が舞い落ち、本棚には2人の乗っていない雑誌だけが残ったのだった。