それだけで昨日のデートがうまく行かなかったことを察してくれたようで、学校に到着するまで楠葉はなにも言わずにいてくれた。


「おはよぉ2人ともっ……て、雅どうしたのその顔」


四葉が教室に入って来て、同時にあたしの顔を見てギョッとした表情を浮かべた。


今日のあたしは友人たちを驚かせてしまうくらいにヒドイ顔をしているようだ。


確かに、昨日はショックを受けてあまり寝る事ができなかった。


「なんでもない、大丈夫だよ」


「大丈夫って顔じゃないじゃん」


四葉がそう言い、あたしの前の席から椅子を拝借して座った。


「もしかして、博正とうまく行かなかった?」


四葉に図星を突かれてますます落ち込んでしまう。