「桜井君って、本当にあたしのことが好きだよね」


呆れながらそう言った。


「そのアプリを悪用するのはやめた方がいい」


「悪用? なんのこと?」


「九条の顔を変えただろ!」


桜井君は顔を真っ赤にしてそう怒鳴ってきた。


どうして怒られているのかわからない。


「カッコよかったでしょ」


そう言うと、桜井君は目を見開いた。


「九条の人生が台無しになったんだぞ!?」


「台無し? そんなハズないでしょ。あれだけカッコよくなったんだから」