「どきなさい!」


「先生……」


九条君が泣きそうな顔で先生を見る。


確か、九条君のクラスの担任の先生だ。


「君は誰だ?」


その言葉に九条君の顔が凍り付いた。


「俺です。九条です!」


「九条? そんなわけないだろ」


信じてもらえるハズがなかった。


昨日までの九条君とは別人の顔になっているんだから。


「君はどこの学校の生徒だ? どうしてうちの制服を着てる?」