その困り顔もとてつもなくカッコいい。


「九条……君……?」


わかっていた結果なのに、思わずそう聞き返していた。


1日であの写真そのものになるなんて、思っていなかった。


「そうだよ、俺だよ!」


必死になってそう訴えかけてくる九条君。


けれど周りの子たちは誰も九条君だとは思っていない。


桜井君が言っていた認識されなくなるとは、こういうことなんだ。


「なんの騒ぎだ!」


騒ぎを聞きつけた数人の先生が廊下を走ってやって来た。