あの身体測定の時から比べても、あたしは更に痩せている。


楠葉から見てもそれは分かってるハズだった。


「ねぇ、どうやったらそんなに細くなれるのか教えてよ」


嫌味を込めてそう言うと、「うるさい!」と、怒鳴られてしまった。


外見に絶対的な自信を持っていた人間が、外見の自信を無くしてしまうとこんなに醜くなってしまうんだ。


大声で笑い出してしまいそうになるを必死で我慢した。


教室へ入ると、楠葉と同じように大きなマスクをしている四葉がいた。


「あれ、今日は四葉も風邪?」


そう聞くと、四葉にはそっぽを向かれてしまった。


まぁ、別にいいけれど。