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昼休みになると、2人はあたしを置いてどこかへ行ってしまった。


もう一緒にご飯を食べる気もないようだ。


それならそれでいい。


こっちだって2人に合わせて笑顔を作る必要がなくなるんだから。


そう思い、あたしは空き教室のベランダへ来ていた。


片手で菓子パンを食べながら、片手でスマホをいじる。


2人は今日も必死でダイエットをしているんだろう。


あたしみたいに菓子パンなんて食べられないはずだ。


けれどあたしは好きなものを好きなだけ食べながら痩せる事ができるんだ。


誰にも言えないことだけれど、優越感に浸れることだった。


「もっとスラッと身長を高くしなきゃね」