「別に、普通でしょ!?」


そう怒鳴ると楠葉があたしに用紙を付き返して来た。


「あ、そっか。雅は読者モデルじゃなかったっけ」


「そうだった、そうだった」


2人はわざとらしくそう言い、自分たちの用紙をあたしに見せて来た。


2人とも身長は170センチ以上あるのに、体重はあたしと大して変わらない。


そんなのわかっていることだった。


いくら痩せても2人にはかなわない。


だって、2人は読者モデルなんだから……。


そう思っても、奥歯を噛みしめていた。


普通の女子高生のあたしがそこまで痩せる必要はない。


わかっているのに悔しかった。


「2人とも読者モデルなのに、一般の高校生に嫉妬してるの?」


あたしは精いっぱいの強がりを2人へ投げかけて、大股に歩き出したのだった。