☆☆☆

2人は別に博正のことが好きなワケじゃないんだ。


そう思うと、途端に悔しさが込み上げてきてあたしは握り拳に更に力を込めた。


モデルの子と合コン?


それならそっちと付き合うに決まってる。


博正は学校内で人気があるから、仲良くなりたいだけなんだ。


その為に、あたしを利用したんだ!


博正のことが好きで好きでどうしようもないなら理解できる。


でも、そうじゃなかった。


その事実があたしの胸にのしかかって来る。


授業はとっくに始まっていたけれど、教室に戻る気なんてなかった。


あたしは滲んできた涙を手の甲で乱暴にぬぐった。


悔しい。