昨日の出来事は衝撃的だったけれど、その分自分の中のストレスが軽減されたように感じられる。


スッキリとした気分だ。


本当なら剛とミオリの前に現れて、剛があたしにやったことを暴露する予定だったけれど、そんな復讐、どうでもよくなっていた。


今のあたしなら、もっと過激な復讐をすることができるのだ。


そう思うと、この世のすべてを手に入れたような感覚になる。


鼻歌を歌いながら家へと続く道を歩いていると、小柄な女性が細い路地へと入って行くのが見えた。


見知らぬ女性。


だけど、なぜだかその女性の事が気になった。


まるで手招きでもされているかのような感覚がして、あたしは彼女の後を付いて歩いた。