最終的に死ぬのだから、それまではジワジワと苦しめてやりたい。


あいつの周囲の人間から痛めつけて行くのも楽しいかもしれない。


考え始めると楽しくて、時間はどんどん過ぎて行く。


気が付けば出勤時間が迫って来ていて、あたしは慌ててペンを走らせた。


まずはあいつの両親だ。


あたしが妊娠したと知った時、あいつらは本当に剛の子供なのかと言って来たのだ。


あたしはそれまで未経験だったのに、あいつらはそれを信じようともしなかった!


あいつらがすんなり認めていれば、あたしは今子供を産むことができていたかもしれないのに!


思い出せば思い出すほど許せなくなってくる。


あたしはペンを力強く握りしめた。


《逆藤建太と逆藤真紀が交通事故で死ぬ》


そう殴り書きをして、部屋を出たのだった。