確かに今日の天気は晴れになっている。


「仮にこの日記が本物だとしても、かまくら作りなんて子供っぽいね」


「そうですか? 楽しいですよ?」


そう言ってほほ笑むミオリは無邪気な子供のように見えた。


剛があたしにやったことなんて、なにも知らないんだろう。


幸せな子だ。


「この日記が本物でも偽物でも、剛の元気が戻ったのはミオリちゃんのおかげだと思うよ」


あたしはそう言い、幸せ日記を閉じた。


「そう言ってもらえたら嬉しいです」


「今度はこの日記に頼らずに、頑張ってみて?」


そう言い、幸せ日記を自分の鞄へと入れた。


「え?」


「あたし、ミオリちゃんのこと大好きだよ」


そう言い、伝票を持って席を立ったのだった。