「止めて! お願い、止めて!」


「大丈夫だよ彩愛。彩愛が書いてる最後のページの復讐が必ず実行される。だからあんたの復讐もちゃんと終わる」


「花音、なに言ってるの!?」


「あんたの復讐が終るまで、苦しめって言ってるの」


花音のそんな声が聞こえて来た時、前方から黒いフードを被った大柄な男が歩いてくるのが見えた。


一瞬、ミオリが襲われた時の映像が蘇って来る。


「いや……っ」


そう思うのに、あたしの足は止まらない。


自分から進んで男に近づいて行く。