復讐日記

「久しぶりだね」


あたしは笑顔でそう言った。


「あ……あぁ……」


吉田はぼんやりとした顔でそう返事をして、一歩足を前へと踏み出した。


その瞬間、靴の裏で蛇の死骸を踏んづけた。


「うわっ、まじかよ」


違和感に気が付いた吉田が飛び跳ねるようにして蛇から離れる。


その様子がおかしくて、声を上げて笑ってしまった。


「ぼーっと歩いてるからじゃん」


吉田の靴には蛇の血がつき、赤く染まってしまっている。


「最悪だ。新しい靴なのに」


「メーカー物のいい靴だね」


クスクスと笑いながらあたしはそう言った。