「あたし、葉月ちゃんの友達のユナって言います。学校は違うけど、同い年なんです」


スラスラと嘘が出て来た。


散々シュミレーションしていたから。


「は、はぁ……」


「実は葉月ちゃん、今日風邪をひいて来られなくなっちゃんです」


「そうなんですか?」


「はい。今朝葉月ちゃんに用事があって家に行ったら、すごく辛そうでした」


あたしの言葉に勇が首を傾げてスマホを取り出した。


「本当だ。メールが入ってた」


そのメールは当然あたしが送った物だった。


勇がここへ到着したのを見計らってメールを送ったのだ。