それからあたしは勇たちの隣のレーンでボーリングを始めた。


仲間に入った瞬間男性陣から歓声がわく。


「こんなに可愛い子が俺たちとボーリングしてくれんの!?」


「マジラッキー!」


そんな風に言われると嫌な気はしない。


けれど、感情をあからさまにぶちまけるような男に興味はなかった。


あたしは男たちと適当に会話をしながら、隣のレーンにいる勇を見ていた。


勇の隣には梓が座っていて、2人は時々楽しそうに会話をしている。


その光景に下唇を噛みしめた。


あたしはこんなにすぐ近くにいるのに、そんなに梓の方がいいか。


そう思ってしまう。