そう言われて視線を上げると、彼らのグループは勇たちのいる隣のレーンでプレイしていることがわかった。


これはチャンスだ。


「あたし下手だよ?」


「それなら教えてあげるよ」


「わかった。じゃあちょっとやってみようかな」


「ラッキー! 君みたいな可愛い子と一緒にボーリングできるとか、夢みたいだな」


男は大げさに喜んでいる。


あたしはニッコリとほほ笑み返した。


男に興味なんてなかったけれど、少しくらいサービスしてあげてもいいかもしれない。