泣き声の美春先輩。


「美春……」


「でもね、声をかけて逃げられてたんだよ。ザマーミロだよね」


美春先輩がわざと明るい声でそう言った。


あたしの心臓はドクンッと大きく跳ねて、嫌な汗が背中に滲む。


今2人が話をしているのは、フェイスを付けたあたしのことかもしれない。


あの時美春先輩が近くにいたんだ!


罪悪感が胸の奥から湧いてくる。