これで終わりなら、本当のあたしを見てもらってから終わらせる。


カナタ先輩が付き合った中で、1番ブサイクなあたしの顔を。


それがせめてもの、カナタ先輩への復讐だった。


自分が寝た相手が葉月だと知れば、きっと驚愕するだろう。


カナタ先輩はプライドが高い。


それだけで十分傷つける事ができる。


しかし、いつもより深く食い込むようにして貼りついているフェイスはなかなか剝がれない。


引っ張るとひどい痛みがあった。


「おい……なにしてんだよ……」


カナタ先輩の声が震えている。