シリコンがヒヤリと冷たい。


けれど嫌な感じはしなかった。


肌にしっとりと馴染んでいく感覚。


そっと手を離すとフェイスはそのまま顔に貼りついた。


緊張しながらそっと目を開ける。


その瞬間、思わず悲鳴を上げそうになってしまった。


鏡の中に映る自分の姿。


それは今までのあたしとは全く異なるものだった。


大きな目。


長いまつ毛。


スッと通った鼻筋に、小ぶりな唇。