あたしはまたナナとしてカナタ先輩と会う事ができるんだ。


そう思い、すぐにメールに返事をした。


《いいよ。大好き》


ハートの絵文字を沢山ちりばめてそう送った。


しかし、違和感はぬぐえない。


勇がユナに送ったメールと比べてみても、あまりにも簡素なカナタ先輩のメール。


でも、ナナに告白してきたのはカナタ先輩の方だ。


そんなに簡単に捨てられることなんてあるはずない。


……そうだよね?


不安が胸の中を渦巻く。


カナタ先輩はそれから次のデートの約束を一方的に送りつけてきて、カップルらしい会話もないままにメールは終了してしまったのだった。