一瞬、ユナとして勇に連絡した方がいいだろうかと考えたが、なんとか思いとどまった。


もう会う事ができないのに、連絡なんてできない。


あとはカナタ先輩からのメールが1件だけ来ていた。


《またホテル行こうな!》


たったそれだけのメールにあたしは固まってしまった。


カナタ先輩と一線を越えてしまった日の事を思い出し、体がカッと熱くなるのを感じる。


そういえば、ナナのフェイスはどうしただろう?


そう思い、部屋の中を探してみた。


すると、ナナのフェイスは捨てられる事なく、箱の中にちゃんとしまわれたままになっていた。


ホッと胸をなで下ろす。