フェイス

☆☆☆

次に目を覚ました時は病院のベッドの上だった。


両親が心配そうにあたしを覗き込んでいる。


「葉月! 大丈夫?」


お母さんがあたしの手を握りしめる。


首を動かそうと思ったら、顔が重たい事に気が付いた。


重たい手でそっと触れてみると、顔中に包帯が撒かれているのがわかった。


「あたしの……顔……」


「大丈夫よ。綺麗になるから」


「綺麗……に……?」


「そうよ。綺麗に、元通りになるって」


そう言ってほほ笑むお母さん。