フェイス

梓の考えを否定したかったけれど、できなかった。


あたしが今やってることと梓の考えは変わらない。


フェイスを付けて可愛くなって、人は見た目が一番だと思っている。


あたしは無意識の内にフェイスをひっかいていた。


下の皮膚が痒い。


「どうしたの? 大丈夫?」


梓がけげんそうな顔を向けて来た。


「ちょっと、痒くて」


「そうじゃなくてさ、なんか頬の端っこ、変だよ?」


「え?」


眉を寄せてそこに触れてみると、フェイスが少し剝がれているのがわかった。