フェイス

「あたし、勇のことは諦めるから」


梓の言葉にあたしは目を見開いた。


「そんな……簡単に?」


「簡単じゃないよ。今まで散々頑張って来たんだから。正直ユナさんの事をこの場で殴りたいくらいだよ」


梓の鋭い目があたしを睨んだ。


「でも、見た目じゃ勝てない。いくら可愛い子を演じてみても、見た目で勝てなかったら勝負にならないでしょ」


「そんな……」


梓の考え方に愕然としてしまう。


「性格なんていくらでも取り繕うことができるんだから」


そうなんだろうか?


梓は今までそうやってきたんだろうか。