ユナの顔の特徴は梓に伝えてあるから、梓から声をかけてもらうのを待つ事にした。


あたしは店内を見回して誰かを探しているように装った。


すると、梓が立ち上がるのが見えた。


まっすぐこちらへ向かってくる。


「もしかして、ユナさん?」


梓がそう聞いて来た。


「はい。梓さんかな?」


そう聞くと、梓は険しい表情で頷いた。


2人で席につき、飲み物を注文した。


徐々に人が増えて来る店内。


「あなたみたいな人が勇と仲がいいなんて、あたし全然知らなかった」