フェイス

あたしだってフェイスを付ければあんなに可愛くなる。


彼氏だってあっという間にできる。


友達だって、きっと沢山できるのに!


自分でも気が付かない間に奥歯をきつくかみしめていた。


誰もあたしのことなんて見てない。


それなのに、誰かに笑われているような気がする。


下駄箱まで小走りに移動して、ようやく足を止めた。


肩で深呼吸を繰り返す。


あたしはユナよ。


あたしはナナよ。


もっと背筋を伸ばして、自信をもって。