そんな会話をしていると、山田君が近づいて来た。


真っ直ぐこちらへ向かってくる。


あたしはチラリと彩羽を見た。


山田君が歩いてくるのを見た彩羽が、少しだけ頬を赤らめている。


「おはよう天宮さん。体調大丈夫?」


少し緊張気味にそう声をかけてきた。


「おはよう山田君。ピンピンしてるよ」


そう答えると、山田君は頷いて視線を彩羽へと向けた。


本当は彩羽に声をかけたかったけれど、あたしが一緒にいるから先にあたしに声をかけてくれたようだ。


「あたし、トイレに行ってくるね」


あたしはそう言い、席を立ったのだった。