「じゃあ、あたし帰りますね」


あたしは逃げるようにそう言った。


「あぁ。じゃあまたね」


カアタ先輩が笑顔で手を振る。


『またね』


その言葉に胸の奥が暖かくなった。


これで終わりじゃないんだ。


ちゃんと次があるんだ。


そう思うとなんだかひどく安心することができた。


そうだ、次があるならデート用の服を買っておかないといけない。


ナナ用の服もユナ用の服も、とりあえずで買った数枚しか持っていない。