フェイス

あたしはそう言ってほほ笑んだ。


人に好かれるために一生懸命になっている姿が可愛らしい。


カナタ先輩はあたしのクリームソーダと自分のコーヒーを注文してくれた。


カナタ先輩とあたしがこうして2人きりで会話をするなんて、まるで夢の中のような出来事だ。


「ナナちゃん、連絡先とか教えてもらえないかな?」


注文した商品を半分ほど飲んだところで、カナタ先輩がそう聞いて来た。


先輩なりに配慮して、ガツガツし過ぎないようにしたんだろう。


けれど、あたしはその言葉をずっと待っていたのだ。


「今スマホのメールの調子が悪くて、これから修理へ持って行くんです。だからパロコンアドレスでもいいですか?」


あたしは困ったような表情を浮かべてそう聞いた。