フェイス

☆☆☆

向かった先は近くのファミレスだった。


以前あたしがバイトをしていたお店だったので焦ったけれど、今のあたしは顔が違う。


店内へ入ってもあたしだと気が付く人は誰もいなかった。


「なんでも、好きなものを注文してよ」


そういてメニューを差し出して来るカナタ先輩。


「そんなの悪いです」


あたしはメニューを受け取りながらそう言った。


「俺が誘ったんだから、俺に奢らせて」


そう言うカナタ先輩はとても嬉しそうな顔をしている。


相当ナナに会いたかったんだろう。


「それじゃ……クリームソーダを」


「ケーキとかもあるよ?」


「いえ、大丈夫です」