今日も月を見ていた。
また、君に会いたい
あの日に戻れるならやり直したいよ。
それは遡ること二年前_
スマホで簡単に誰とでも繋がれるアプリ。
それを知ったのはクラスで話題になってたからだった。
『チャットフレンズ』
それがそのアプリの名前だ。
チャットフレンズは、一対一の会話やグループ通話、様々なゲームなどが共通の友達同士で楽しめるユニークなアプリだ。
リアルの友達だけでなく、全国の誰とでも仲良くなれるシステムで運営の整備も行き届いているからとても安心のアプリだった。
「でも、このアプリちょっと怖いよ。」
私、橘甘夏(タチバナ カンナ)は人と繋がるのが嫌いだ。
「えー、みんなやってるんだよ?甘夏もやろうよ!絶対面白いってほら、インストールっと!」
「あっ、勝手にしないでよっ!」
この図々しい子が私の親友の森乃爽(モリノ サヤカ)。見た目はとても美人で可憐に見えるのに、中身は下品な子。
ほんと中身さえ良ければ私も付き合いたいと思うほどなのに…
「って、いじるなってば!」
「アカウント作っておいたよっ!プロフィール画像も最近撮ったプリクラの画像にしておいたからね」
「爽ってば、普通勝手にアカウント作る?私の顔写真って大丈夫なの?色んな人が見るんでしょ?」
「へーきだよ!皆、顔写真にしてるんだから、私だってほらっ!」
そこに写ってたのは爽と、容姿端麗な男性。
「爽、この写真にしてるんだ…」
「うん!健カッコよく映ってるでしょ?」
「う、ん、」