「行くぞ、瞬」


「あぁ」


俺は瞬と共に家を出、駐車場へ向かった。
そこには二台のバイクが置かれてあった。


「え?今日もバイクで行くの?」


「あたりめぇだろ」


「一応式典なんだからさ…」


「俺には関係ない」


俺はヘルメットを被り、バイクのエンジンをつけた。


「はいはい。ったく、わがままな総長さんだな」


「なんか言ったか」


「何も言ってないよ」


俺は瞬がヘルメットを被るのを確認してからバイクを走らせた。


数分後―…


俺たちは学校から数メートル離れている空き地にバイクを置いて学校へと歩いて向かった。


「瞬、今何時だ」


「11時ジャストかな…入学式はとっくに終わってるよ」


「そうか…」


ならもうあの女は帰ってる可能性のほうが高いな…
明日出直すか…