『戒…。私はこれからもずっと戒と生きたかった…』


『は?何言って…』


『ごめんね…戒…愛してるわ…さよなら』


『なっ!?ハルカ!待て!ハルカぁぁぁぁぁぁ!!』


「…い!~…カイ!!」


っは!


バサッ


「はぁ…はぁ…今のは…」


「カイ、大丈夫?うなされてたけど…」


「…あぁ…」


俺の名前は一之瀬戒(いちのせ かい)
そして、今俺の真横でコーヒーカップを持っているのが幼なじみの天野瞬(あまの しゅん)


…なんで今更〝あの時〟の夢を…


「瞬…今何時だ…」


「今?えっと…9時半だよ」


9時半…


俺はそれを聞いてもう一度布団の中へ体を入れた。


「ちょっ、戒、何また寝ようとしてるの」


「あ?今日は入学式で学校休みだろ…」


「はぁ…これだからお前は…。今日、入学式が終わったら屋上でユウヤくんの入学祝いするって戒昨日言ってたろ?」


「はぁ?誰がそんなめんどくせぇこと…」


『ユウヤ、明日お前の入学祝いやんぞ』


『まじっすか!!』


『あぁ、入学式が終わり次第屋上直行な』


『はい!ありがとうございます!』