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「やべっ、芹奈先輩、超美人。しかもすんげぇいい匂いしたしフェロモン満開」

「てか、お前の目線がマジエロ過ぎ」


オサムの声に修二はフッと鼻で笑った。


「男はエロいっつーの。芹奈先輩に犯されてーわ」

「つかあの人、そう言う系じゃなくね?」

「まーなー…硬派な年上かよ。俺ら全然当てはまってねーわ。で、透哉。さっきぶつかった所、触らせろや」


オサムが俺の腕を何度も擦るその仕草に、


「気持ちわりぃー事すんなや」


オサムの手を追い払った。


「あー!!透哉、発見!!」


甲高い声ですぐに分かった。

その甲高い声に一息吐き捨てる。


ズラリと並ぶ教室の廊下でイチカを発見した。


「あ、透哉無理らしいぞー、じゃーな」


オサムはイチカに声を投げかけ自分の教室に入って行く。

その後に連れらって修二も散らばった。


「えっ、透哉無理ってマジ?なんでよー今度って約束したじゃん」

「は?してねーよ」

「ねぇ、行こうよ」


上目づかいで俺の腕をガッチリ抱き寄せて来るイチカに正直面倒くさい。


「いやマジで無理だって。プリント大量に貰ってから手つけてねーからやらねーと」

「透哉が進んで勉強ねぇ…あたしとプリントどっちが大切?」

「プリント」

「もーっ、ひどいしっ!」

「オサム達いっから行って来いよ。俺居なくてもいいだろうが」

「やだ。透哉来ないと寂しいもん」

「そんな事、しらねーって。つか腕離せよ」

「はーい。じゃイチカも一緒にプリント手伝うよ」

「いや、遠慮しとく。お前としたら全然進まねーわ。じゃーな」


素っ気なく返し、背を向けた瞬間、「もう、」とイチカのふてく気味の声が耳を掠めた。

そして自分の教室に入って机の中からプリント引っ張り出した瞬間、またしてもため息が漏れた。