「あっ、ちょっとプリンの散歩」
「そんなの後でいいから――…」
「…んっ、」
ぶっちゃけプリンの散歩なんて今はどうでも良かった。
交わす唇が熱い。
何度も重ね合わすたびに芹奈の声が密かに漏れる。
それを聞いただけで余計に手放したくなくなる。
こんなにも手放したくないと思う感情が始めてだからこそ、もっと芹奈に触れたいと思った。
「…芹奈、好き」
「あたしも好き」
自分から好きと言う言葉ですらあまり言った事もねぇのに、芹奈を前にすると自然に言葉が漏れる。
俺の恥ずかしいプライドなど捨て頭が芹奈で埋まる。
何度も唇を交わし、徐々に芹奈の身体を倒していく。
芹奈に覆いかぶさったままキスを何度も交わし――…
「…クゥーン…」
その声に芹奈が俺の肩に手をつけ唇を離す。
「なに?」
「だってプリンが…」
「ほっとけよ」
そう言って再び芹奈に覆いかぶさりもう一度キスを交わすと、「ワンっ、」というプリンの鳴き声に俺と芹奈の苦笑いが漏れた。
「お前、ほんっと邪魔ばっかすんな」
起き上がってプリンの頭を何度か撫ぜる。
「じゃ、散歩行こっか」
そう言った芹奈の笑顔をこれからもずっと見てたいと、
そう思った。
隣で…
END
*ラブデイズにて萌 目線。



