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「…なんか調子狂うわ」

「また萌と晴馬が2人で浮かれそう…」

「いや、そっちじゃなくて」

「え?」


俺自身に調子が狂う。

今までこんな感情浴びた事もねぇから調子が狂う。


「いや、別に」

「えっ、何よ。気になる」

「なんもねぇって。それより今からどうする?」

「あー…っとプリンの散歩」

「散歩!?」

「最近してなくて…」

「じゃ俺も一緒にするわ」

「……」

「え、なに?俺はダメって?」

「え、ううん。嬉しい。一緒に行こ?」

「あぁ」


芹奈の家まで来て一旦、中に入る。

駆け寄って来たプリンが久々過ぎて俺は頭をワシャワシャと撫でる。

コイツに会うと何故か嫉妬をする。

毎日一緒に居るのかよ、と思えば思うほどコイツが羨ましくなる。


マジで相当、やられてるわ、俺。


「ねぇ、珈琲飲む?」

「あぁ、うん」


プリンを抱きかかえ胡坐を掻く膝の上にのせる。

しばらくプリンとジャレ合い、態勢を崩して横になり床に肘を付きプリンの頭を撫ぜていると、ふと目に付いたそれを俺は引っ張った。


すげぇ懐かしいスケッチブック。

何も思わずパラパラ捲っていると、不意に俺の手が止まった。