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「よお、透哉。飯食いに行かね?」


昼休み、俺の教室の窓から顔を出した修二は俺をおびき寄せる様に人差し指をで来る合図を送る。


「なぁ、オサムは?」


教室を出て修二に問いかけながら俺は足を進めた。


「さー…知んね。寝てんじゃね?」

「ふーん…」

「で。お前、夏休みどうだった?」

「夏休みじゃねーし」

「夏休みみたいなもんだろ。2週間も休みやがって」

「休んだんじゃねーよ。休まされた」


購買でパンと飲み物を買って、誰も居ない講堂の裏へと回る。

そこで腰を下ろして、パンを頬張った。


「それよか先輩は?会わなくていいのかよ」

「あー…なんかまた面倒くせぇ噂立てられてもな、芹奈先輩困んだろーが」

「つかお前、そんなキャラだっけ?」


紙パックのストローを口から離した修二はケラケラと笑いだす。


「あ?」

「だから女重視だったっけ?」

「あの人は特別」

「特別ねぇ…そんなお前、初めて見たわ」

「うるせーな」


珈琲で喉を潤し、ポケットに突っ込んでいたタバコを取り出した。

口に咥えて火を点けた瞬間、煙が辺りを舞う。


それを軽く手で追い払った。