初めての高校の入学式。またも、隣はれんとだった。先生がくじ引きで、決めたらしい。なんてことをしてくれているんだ。
「なーつ!!」
隣でれんとが呼んでくる。うざい、でも、嬉しい。
「なに」
私は至って冷静だ。いや、冷静なつもりだけで、顔は赤いに違いない。
「好きだよー」
またも、急な告白にびっくりしてしまう。これは、中学から続く、私とれんとの茶番劇。れんとが、私に告白して、私が断るって言うのを結構繰り返してたら、付き合ってるっていう謎のウワサまで出てきた。あー、うざい。
「ありがとう。でも、私は…」
「付き合って」
れんとの声で、私の必死のやめてアピールは消えた。チャラい。れんとはチャラい。そしてうざい。
「むり」
私は返した。でも、ちょっとだけ、付き合ってるところを想像してしまった。手を繋いで歩いて、途中で立ち止まる。そして、れんとの唇が少しずつ近づいてきて…って、なにしてんの、私。
「えー、なんで、なんでむりなのー」
れんとお得意の可愛いアピールが発動した。やばい、きもい。うざい。でも、これ以上ないくらい…いや、普通に可愛い。これで女装したら、凄くぶりっ子になりそう。
「ほら、始まる」
私は可愛いアピールを無視して、入学式が始まるのを待った。隣にいる、れんとは、
「えー、菜津~。ひまだよー、かまってよー」
とまだ可愛いアピールをしている。辛い、耐えられる気がしない。
入学式が始まってしばらくして、
「新入生代表、一年二組、赤坂蓮翔!」
と先生が前で呼んだ。私はふっと、れんとの方を見る。もう、れんとはいなかった。前に出て、堂々と話していた。さっきの態度からは考えられない真面目さだった。耳をこらせば、前の女子も、後ろの女子も、
「えっ、れんとくんじゃん!!」
「同じクラスだ、ラッキー!」
「リアル王子様だ…かっこいい!」
とウワサしている。相当モテるな、これは。
私は密かに、かっこいいなーと思いながられんとを見ていた。
「なーつ!!」
隣でれんとが呼んでくる。うざい、でも、嬉しい。
「なに」
私は至って冷静だ。いや、冷静なつもりだけで、顔は赤いに違いない。
「好きだよー」
またも、急な告白にびっくりしてしまう。これは、中学から続く、私とれんとの茶番劇。れんとが、私に告白して、私が断るって言うのを結構繰り返してたら、付き合ってるっていう謎のウワサまで出てきた。あー、うざい。
「ありがとう。でも、私は…」
「付き合って」
れんとの声で、私の必死のやめてアピールは消えた。チャラい。れんとはチャラい。そしてうざい。
「むり」
私は返した。でも、ちょっとだけ、付き合ってるところを想像してしまった。手を繋いで歩いて、途中で立ち止まる。そして、れんとの唇が少しずつ近づいてきて…って、なにしてんの、私。
「えー、なんで、なんでむりなのー」
れんとお得意の可愛いアピールが発動した。やばい、きもい。うざい。でも、これ以上ないくらい…いや、普通に可愛い。これで女装したら、凄くぶりっ子になりそう。
「ほら、始まる」
私は可愛いアピールを無視して、入学式が始まるのを待った。隣にいる、れんとは、
「えー、菜津~。ひまだよー、かまってよー」
とまだ可愛いアピールをしている。辛い、耐えられる気がしない。
入学式が始まってしばらくして、
「新入生代表、一年二組、赤坂蓮翔!」
と先生が前で呼んだ。私はふっと、れんとの方を見る。もう、れんとはいなかった。前に出て、堂々と話していた。さっきの態度からは考えられない真面目さだった。耳をこらせば、前の女子も、後ろの女子も、
「えっ、れんとくんじゃん!!」
「同じクラスだ、ラッキー!」
「リアル王子様だ…かっこいい!」
とウワサしている。相当モテるな、これは。
私は密かに、かっこいいなーと思いながられんとを見ていた。

