悠君が行ってしまう日曜までタイムリミットが迫ってきた。



金曜の今日はついさっきまでクラスメートや部活メンバーとお別れ会で盛り上がって、明日土曜日はデートしようって悠君と約束して別れたばかり。



楽しみすぎてニヤニヤしててお風呂でうっかりのぼせちゃったんだけど、冷静になったら不安なことだらけで、あわててお風呂を出た。



「ねぇ、ママ!明日何着ていったらいいと思う?」



「沙羅!いい加減バスタオル一枚でお風呂出てくるのやめなさい。ママがあっちに行ってるとき、まさかそんな格好で悠君のまえうろうろしてないでしょうね?」



「まさか~、そこまで女子力低くないよ!」



悠君のTシャツを借りて二階へ服を取りに行ったことを思い出して顔が熱くなる。
とてもじゃないけどママにそんなこと言えない。



「で、明日ってなんかあったかしら。あ、もしかしてデートだ!」



ママの表情が明るくなった。



「そうなの、遊園地に行くんだ。悠君と初めてのデートなの!」



声に出すとさらに実感できる。胸が高鳴る!
デートなんて何度もしてると思ってたのか、ママは「初」ってことにびっくりしてた。